なかなかリスニング力が上がらない、そんな悩みを抱えている人は多いだろう。僕自身もノンネイティブで海外留学経験もない中で、リスティング力を上げるのには相当苦労した。
スキマ時間を見つけてはCNNや英語教材のリスニングをひたすら繰り返し、ディクテーションやシャドーウィングもかなりの量をこなしてきたのだが、振り返ってみると実はリスニング力を上げるのに効果があったのは、全く別の方法だった。
この方法をもっと早く取り入れていれば良かった思っている。そうすればリスニング力をもっと早く強化することができただろう。今回はそういった後悔をしないよう、僕にとって最も効果の高かった、かつあまり実はあまり認識されていないリスニング力のトレーニング法を紹介したい。
英語脳を作る多読のススメ
それは多読だ。
僕はとある時期、英語論文を読み漁らなければならず、リーディング力を高める必要に迫られたことがあった。
高校・大学と読み書きの勉強は多少なりともしていたので、英語学習に関してはリスニングに勉強時間の大半を割いていたのだが、その時期だけはリーディング力を上げるべく、ひたすら多読訓練を繰り返した。
その結果、もちろんリーディング力は向上したのだが、意外にもリスニング力も格段に上がっていることに気付いた。リスニング力の向上には多読が必要なのだ。
1.多読がもたらす効果
リスニング力を上げたいのに、なぜリーディングなのか?なぜ多読がリスニング力に効果的なのだろうか?
それは、英語脳が作られることに起因するだろう。
リスニング力が上がらない要因は、相手の会話のスピードに合わせて英語を頭の中で変換できていないことが大きな要因の一つだ。
リスニング力を僕は大きく2つに分けられると思っている。
- 単語の音自体を聞き取る力
- 英語を英語のまま理解する力(≒英語→日本語への理解スピードを上げる)
1については、これはリスニングの訓練(ディクテーション等)をやっていただくしかない。ただ、2についてはリスニングの訓練だけでは効率的に上げることができず、多読が絶対に欠かせない。
ひたすら多読を繰り返すことで、英語を英語のまま理解する(or英語→日本語への変換スピードを限りなくゼロに近づけていく)いわゆる”英語脳”が形成されていく。全文を読んで日本語に変換するのではなく、英文を頭から理解していくプロトコルが、僕たちの頭の中に組み込まれる。
このプロトコルにより、英会話のスピードでも英語変換が出来、理解できるようになるのだ。
2.多読におススメの教材
多読するには海外ニュースサイトでも何でもよいからひたすら読みまくるに尽きる。ただ、効率的に英語脳を作るには、自分にあったレベルのものから始めることが重要となる。
レベルの高い文章だと分からない単語も多く、多読の練習にならないからだ。特にニュースサイトは高度な単語も多いので、初級者にはおススメできない(おそらく単語を調べることに時間を取られてしまうだろう)
そこでおススメなのが以下のラダーシリーズ。
レベル1~レベル5までに分かれており、自分の英語力に合わせて選ぶことができる。まずは英文をスラスラ読んでいく感覚を掴むことが重要なので、自分のレベルより低いものを選定するのが良いだろう。
文量もそんなに多くないので、1冊読み切るのに時間もかからない。読破した冊数が増えていくのもモチベーションになる。
まずは、ラダーシリーズを最低10冊クリアしてみて欲しい。その後は、慣れてきたら英文小説を読んだり、ニュース記事を読むようにしたり、少しづつリーディングのレベルを上げていけば良いだろう。
ちなみに、僕はジュラシックパークが大好きなので何度も読んだ。
まとめ
以上、今回は多読の効果と教材について紹介させていただいた。
もちろん、多読は大変だ。時間もかかるし忍耐力が必要。ただ、その効果はほんとうに素晴らしいもの。かといって、リスニング力を上げたいからリスニングばっかりやっていても効果は限定的だ。
是非、多読も取り入れることで効率的にリスニングアップを目指してほしい。