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AbemaTVについてネット上の情報をもとに考察してみた

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2016年に立ち上がった初のインターネットテレビ局の「AbemaTV」。ローンチからコンテンツ制作や広告費に莫大な金額を投資してきており、本事業に関する藤田社長の本気度が伺える。直近では”GWの週間利用者数(WAU)が550万人で過去最高を記録、ダウンロード数は1,700万突破へ”と、ユーザー数は順調に伸び続けているようだ。その反面1年で100億の赤字を出すという、何とも潔い腹のくくり方である。他企業でここまで振り切った新規事業への投資ができるだろうか。2017年も200億円の資金を投下し、コンテンツ拡充やユーザー獲得を狙うそうだ。今回はこのAbemaTVというビッグビジネスについて、個人的に考察してみたいと思う。

※大雑把な仮定での計算かつ業界知識も無い為、あくまで参考程度。

AbemaTVの収益モデルはスポットCM+有料課金

①スポットCM

※スポットCMの詳しい説明はコチラ

地上波のTVCMのセールス方式の一つ。上のリンク先にもある通りGRP単価という売り方になっており、”在京キー局で10万円程度”となっている。全国2,000GRPとなるとおおよそ2億円程度の広告費となるわけだ。

②有料課金
こちらはHuluやNetflixと同じ、月額でユーザーから料金を徴収するモデル。

要は、スポットCM(広告主からの収入)+有料課金(ユーザーからの収入)というハイブリッドモデルになっているわけだ。有料課金ユーザーがどの程度いるのかが不明ではあるが、有料のプレミアムプランで利用できるのがタイムシフト(録画)機能のみなので、個人的にはこちらはあまり期待できそうにないと思っている。

となると、広告収益であるTVCMでいかに売上ていくかが肝ではないか。

AbemaTVのスポットCMのポテンシャル

では、AbemaTVでスポットCMを売る際はどの程度の売り上げが見込めるのか簡単に推測してみる。

まず、キー局のGRP単価10万円の価値をもう少し掘り下げてみよう。日本の世帯を約5,000万世帯とする。1GRPとは世帯視聴率1%の番組に1本CMを流すことであり、50万世帯に1回リーチ出来る単価と言える。さらに計算の簡略化のため世帯視聴率=個人視聴率と仮定すると、50万人にリーチするための単価が10万円ということになる。(世帯視聴率では1人以上で見ている可能性もあるので、本来は50万人以上リーチしているのだが、Webでは世帯という計測概念がないため上記の通り簡略した)

では、次にAbemaTVのユーザー数や視聴時間から売上ポテンシャルを見ていきたい。まず平均視聴時間については、“スマートフォンでの1日当たりの平均視聴時間は18分程度”とのこと。DAUは公表されていないが、WAU300万人の半数程度と仮定すると150万DAU。150万人が平均20分弱毎日見ているということになる。さらに1時間当たりスポットCM枠が20本あると仮定すると、

※AbemaTVの場合は多チャンネル化されているが、1ユーザーが同時に見れるチャンネルは変わらず1本。

1日あたり150万人が約7回分CMに接触する計算となり、仮にGRP計算するとなると3%(150万/5,000万)×7で21GRP。1GRP10万円なのでAbemaTVのスポット広告売上ポテンシャルは1日210万円、月に約6,000万円強ということになる。(計算にミスや矛盾があったらすみません)

この試算がどこまで合っているか不明ではあるが、これが正しいなら厳しい数字と言えるだろう。

AbemaTVを取り巻く環境①地上波テレビの違い

AbemaTVと地上波テレビの違いについても触れておきたい。西村ひろゆきが大胆予測「AbemaTVは失敗する。コスト面で本質的に無理」の記事でひろゆき氏が指摘しているように、まず何より動画配信コストが大きく違ってくることに注目すべきだろう。

地上波においては電波を使って映像を配信しており、何人が見ようとコストは一定となっている(しかも電波使用料はかなり割安らしい)。その点AbemaTVの場合はインターネット回線を使用して、各ユーザーに動画配信する必要がある。視聴者が増えればその分配信コストは比例して大きくなるというわけだ。

ちなみに、藤田社長のTwitterによると現時点でのサーバー費は月額数千万円程度で全体コストの3%程度らしいが、ユーザー数や平均視聴時間が増えればその分サーバー費はさらに膨れ上がるだろう。

単純にコストだけで考えると、AmazonやGoogleなどクラウドサーバーを提供している側が大幅な値下げなどしない限り、地上波テレビには現状では絶対に勝てない。それはコンテンツにかけられる費用にも影響し番組クオリティの競争力で厳しくなる。

AbemaTVを取り巻く環境②通信料

次に、ユーザーが負担する通信料に関してだ。4Gで動画を見るとなるとかなりのデータ通信料がかかるため、Wifi環境外での長時間視聴は期待しづらい。今後携帯各社が通信料をさらに値下げする可能性はあるが、第3者に事業の行方を左右されるのもいかがなものか。

例えば、MVNO事業を新たに展開して、AbemaTVにかかる費用を無料にするなど、別の打ち手が必要になるかもしれない。

AbemaTVを取り巻く環境③テレビ視聴デバイス

①と②とネガティブな内容を紹介したが、3つ目はポジティブな内容。昨今AppleTVやChromecast、AmazonFireTVなどTVで視聴するためのデバイスが普及してきている。AbemaTVでもAndroidTVやAppleTV、FireTVなどに対応済みで、今後TVで利用される可能性は高いだろう。

さらに、こちらの2016年9月期通期 決算説明会資料にもあるように、テレビでの平均視聴時間はスマホの3倍以上となっており、その分CM接触回数も増えるはずだ。仮に視聴時間が3倍になれば、先の試算では月額広告売上は1.8億まで膨れ上がる。とはいえ、年間200億のコストを賄うところまではいかないが。

まとめ

以上つらつらと私見としてまとめてみたが、現時点でのポテンシャルは正直厳しいという印象を持ったが、みなさんはどうだろうか。動画配信コストやユーザー通信料といった事業上のハードルもある。

ただ、あくまで素人の外から見た上っ面の印象であり、実際に事業の舵取りをしている藤田社長には何か違うものが見えているのかもしれない。

何より、これまで免許で守られて硬直していた放送業界に大きく風穴を空けるという意味で大いに期待したいし、どのようなゲームチェンジが起きるのか楽しみだ。

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