世の中には度胸がある人もいれば、臆病な人もいる。仕事をする上で、物怖じしない度胸のある人のほうが仕事ができるイメージがあるだろう。例えばサラリーマン金太郎のような。すさまじくパワフルで全く恐れなく突き進んで、様々な困難を乗り越えていく金太郎の姿に憧れた人もいるかもしれない。自分の臆病さをコンプレックスに感じている人も。
ただ、本当に度胸のある人間のほうが有能なのだろうか??臆病者は彼らには勝てないのだろうか。この記事では、臆病者だからこそ発揮できる強みについて考察してみたい。
恐れを抱く要因について
臆病とは、「ある事象に対して恐れを抱きやすいこと」だ。
例えば人前に出るとあがってしまう(≒恐れを抱いている)いわゆるあがり症も「臆病」の一つだろう。ただ人前で話すのは苦手なのに、何故か人前で歌うことには抵抗が無い人がいる。どちらもおなじ多くの人の前に立ち注目を浴びていることには変わらないのに。
この違いは何なのか。単純すぎるかもしれないが、それは自信が有るか無いかだ。この例では「歌が上手いという自覚」があるから人前で歌うことにも躊躇しない。逆に人前で話すことについては、上手いと思っていないのだろう、というか下手だと思っているのかもしれない。
あがりやすい人は確かにいるが、本当に自信がある事に関してはあまり影響しない。同じように臆病になるのは、人によって大なり小なり度合いは違うが、その事象に対して自分の能力に自信がないからに尽きる。
では、恐怖を乗り越えるためにはどうしたらよいのだろうか?どうやっても自信が持てないから自分は臆病なんだ、と思っている人もいるかもしれない。
恐怖を乗り越える”簡単ではない”解決法
恐怖を乗り越えるために必要なこと。それは圧倒的に鍛え上げる、それだけだ。対象が仕事に限らず、歌でもスポーツでも。誰にも負けないくらい努力した鍛え上げたという自覚が持てれば、勝手に自信なんてついてくるだろう。なぜならその分野で自分以上に卓越した人はいないという自覚が持てるなら不安になりようがない。
となれば話は簡単だ(実践することは簡単ではないが)。自信が持てるまでトレーニングをする、解決法はこれのみ。努力なんて当たり前の結論だと思うかもしれないが、努力すれば解決できる。解決できるのにやらないのは、それは臆病ではなく単なる怠慢だ。
ではなぜ臆病者のほうが有利なのだろうか。度胸の有る無しと努力は何の関係があるのか。度胸がある人が努力したほうが、もっと強いのではないか?
臆病というコンプレックスは努力のエネルギーになる
臆病者が有利な理由、それは他の人よりも努力できる可能性が高いからだ。唐突だが、以下にマンガ「ジャイアントキリング」のセリフを紹介する。
コンプレックス持ってる奴は、強いぜ長年お前が自分を変えたいと思ってきたその想い……そいつはすげえパワー持ってる
コンプレックスを乗り越えたいという強い想いが、人並み以上の努力を生むエネルギーになるわけだ。度胸のある人たちは、逆にその力が弱い。恐れもそしてコンプレックスも持ってないから、死にもの狂いで努力するモチベーションも湧かないわけだ。今のままでもなんとかなると思っているから。
ところが臆病者は違う。今のままでなんとかなると思えるわけがない。その恐れの感情をエネルギーにして、努力に変えることができれば、誰にも負けない実力をつけることができるだろう。
努力できる臆病者になろう
もしいま何かに恐れを感じ、そしてそのことにコンプレックスを感じていることがあったとしても、どれもこれも努力で解決できる。度胸がない、臆病な自分を卑下する必要はない。堂々と仕事を進める、物怖じしない同僚の仕事ぶりをみてうらやましがる必要もない。
恐れをエネルギーに変え、誰にも負けないと自負できるまで徹底して努力する。そうすればそもそもそんな不安はなくなるし、その結果実際に誰にも負けない実力が身についているだろう。